作詞家についての書籍
作詞家が書いた、もしくは誰かが作詞家について書いた本をたくさん読んだ。
故・安井かずみについての本。
安井かずみといえば『古い日記』『わたしの城下町』『よろしく哀愁』の作詞や
『ドナドナ』『おおシャンゼリゼ』の訳詞で有名。
いかに彼女が格好良い生き方をしていたのかを、関係者へのインタビューで探っている。
個人的には『にがい涙』が一番好き。作曲は筒美京平。
The Three Degrees - Nigai Namida
なかにし礼の自伝。戦時中についてで、20代以降についてはこの本には書かれていない(最近までサンデー毎日でその時期についての)
どこかの評論家が「阿久悠をはじめとして多くの作詞家が小説家のように空想の世界を描いているが、なかにし礼はある程度実体験が反映されている」という趣旨のことを話していた。
たしかに、戦時中に満州で体験した哀しみや欲望が、歌詞に反映されているような気がする。
だとするとある意味シンガーソングライターに近いやり方と言えなくもないが、
なかにしの場合、名曲の数は女性歌手に提供したものの方が多い。
そこがやっぱり、作詞家なのだ。
阿久悠の側近が、阿久の遺した日記を分析。
著者も指摘しているが、阿久はこのプライベートの日記が自分の死後世に出ることを想定している。